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コーヒーは水によってどう変わる?
皆さんはコーヒーを淹れるときに何を気にしていますか? 淹れ方?豆の産地?焙煎具合や鮮度? どれもとても大切な事ですが、もう一つ意外と忘れられがちなものがあります…それは水です! 今回はコーヒーを少し違った視点から、意外と大事な"水"ついてお話ししたいと思います! コーヒーと水の関係性 一杯のコーヒーに占める水の割合は約99%。そのためコーヒーを淹れる際に使われる水はコーヒーの味わいを左右するものです。 水によっては味が薄く抽出されてしまったり、濃く抽出されすぎてしまったりすることがあります。また豆に合わないものを使っていたら、美味しさを引き出せなくなってしまうこともあるでしょう。 しかし逆に言えば、水の性質を理解して上手に使うことで、普段酸味が気になっているコーヒーを飲みやすくすることも、今飲んでいるコーヒーの美味しさを最大限に引き出すこともできるということです! どんな水がいい?水質による違い スーパーなんかに行ってもいろんな銘柄のお水があるように、一言に「水」と言ってもその中身や種類はいろいろです。 どのような種類の水がコーヒーにどのような影響を及ぼすのか見ていきましょう。 水の硬度 水には硬度というものがあります。よく「軟水」や「硬水」なんて言うワードを聞いたことがあるかと思います。これらは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムなどの量によって決まっていて、WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が120㎎/l以下を「軟水」、120㎎/l以上を「硬水」としています。 一度、同じコーヒーを軟水と硬水で淹れ比べてみてください! 軟水で淹れるとコーヒーは、まろやかでサッパリとした明るく酸味を感じる味わいに。 硬水で淹れると、しっかりした苦味とクセのある味わいになります。 軟水か硬水どちらがいいかと言う問いに対しての絶対的な答えは実のところありません!好みによって硬度が違う水を選ぶのもいいでしょう。 しかし味わいに変化をつけるには、豆の焙煎度や淹れ方に変化を加える方が簡単なので、基本的にはコーヒーを淹れる際、クセがなくまろやかで飲みやすい舌触りを得るためにも「軟水」を使用するほうがおすすめです。 pH値 ミネラルウオーターなどのパッケージにpH~と書かれたものを見たことはありませんか? このpH、水中の水素イオン濃度を表したものです。もう少し言い換えれば、その水が酸性寄りかアルカリ性寄りかを表しています。 pHは1~14まであり、pH1は酸性、pH7は中性、pH14はアルカリ性ということです。 ではこのpHに差がある二つの水でコーヒーを淹れ比べた時、何が違うかというと、コーヒーの酸味に差が生まれます。 理科の授業を思い出してみてください、酸性とアルカリ性は互いに中和し合い、打ち消し合うもので、コーヒーの酸味を生み出す「キナ酸」もアルカリ性と混ざることによって中和され抑えられます。 そのため水のpH数値が高くアルカリ性が強い場合、その分酸を打ち消す力が強くなり、酸味の抑えられたコーヒーになるということです! つまりはpHの値が大きければ大きいほど酸味の抑えられたコーヒーになるのです。 普段飲んでいるコーヒーの酸味が少し気になる方は一度pH値の高い水で淹れてみるとおいしくお召し上がりいただけるかもしれませんね。 ただ、好みに合わせて水を変えるのもいいのですが、コーヒー本来の味わいを知るためにも基本的にはpH7.0に近い中性のコーヒーを使うことをお勧めします。 その方がコーヒーの味わいが酸味のない平坦になりすぎたり、逆にありすぎるエグミのあるものになるのを防げます。 コーヒーに合う水を用意してみよう...
コーヒーは水によってどう変わる?
皆さんはコーヒーを淹れるときに何を気にしていますか? 淹れ方?豆の産地?焙煎具合や鮮度? どれもとても大切な事ですが、もう一つ意外と忘れられがちなものがあります…それは水です! 今回はコーヒーを少し違った視点から、意外と大事な"水"ついてお話ししたいと思います! コーヒーと水の関係性 一杯のコーヒーに占める水の割合は約99%。そのためコーヒーを淹れる際に使われる水はコーヒーの味わいを左右するものです。 水によっては味が薄く抽出されてしまったり、濃く抽出されすぎてしまったりすることがあります。また豆に合わないものを使っていたら、美味しさを引き出せなくなってしまうこともあるでしょう。 しかし逆に言えば、水の性質を理解して上手に使うことで、普段酸味が気になっているコーヒーを飲みやすくすることも、今飲んでいるコーヒーの美味しさを最大限に引き出すこともできるということです! どんな水がいい?水質による違い スーパーなんかに行ってもいろんな銘柄のお水があるように、一言に「水」と言ってもその中身や種類はいろいろです。 どのような種類の水がコーヒーにどのような影響を及ぼすのか見ていきましょう。 水の硬度 水には硬度というものがあります。よく「軟水」や「硬水」なんて言うワードを聞いたことがあるかと思います。これらは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムなどの量によって決まっていて、WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が120㎎/l以下を「軟水」、120㎎/l以上を「硬水」としています。 一度、同じコーヒーを軟水と硬水で淹れ比べてみてください! 軟水で淹れるとコーヒーは、まろやかでサッパリとした明るく酸味を感じる味わいに。 硬水で淹れると、しっかりした苦味とクセのある味わいになります。 軟水か硬水どちらがいいかと言う問いに対しての絶対的な答えは実のところありません!好みによって硬度が違う水を選ぶのもいいでしょう。 しかし味わいに変化をつけるには、豆の焙煎度や淹れ方に変化を加える方が簡単なので、基本的にはコーヒーを淹れる際、クセがなくまろやかで飲みやすい舌触りを得るためにも「軟水」を使用するほうがおすすめです。 pH値 ミネラルウオーターなどのパッケージにpH~と書かれたものを見たことはありませんか? このpH、水中の水素イオン濃度を表したものです。もう少し言い換えれば、その水が酸性寄りかアルカリ性寄りかを表しています。 pHは1~14まであり、pH1は酸性、pH7は中性、pH14はアルカリ性ということです。 ではこのpHに差がある二つの水でコーヒーを淹れ比べた時、何が違うかというと、コーヒーの酸味に差が生まれます。 理科の授業を思い出してみてください、酸性とアルカリ性は互いに中和し合い、打ち消し合うもので、コーヒーの酸味を生み出す「キナ酸」もアルカリ性と混ざることによって中和され抑えられます。 そのため水のpH数値が高くアルカリ性が強い場合、その分酸を打ち消す力が強くなり、酸味の抑えられたコーヒーになるということです! つまりはpHの値が大きければ大きいほど酸味の抑えられたコーヒーになるのです。 普段飲んでいるコーヒーの酸味が少し気になる方は一度pH値の高い水で淹れてみるとおいしくお召し上がりいただけるかもしれませんね。 ただ、好みに合わせて水を変えるのもいいのですが、コーヒー本来の味わいを知るためにも基本的にはpH7.0に近い中性のコーヒーを使うことをお勧めします。 その方がコーヒーの味わいが酸味のない平坦になりすぎたり、逆にありすぎるエグミのあるものになるのを防げます。 コーヒーに合う水を用意してみよう...

生産地を知ろう!:コロンビア編
南米に位置する日本の約三倍の面積を持ち、アメリカ大陸の発見者からその名を取った国コロンビア。この国においてコーヒーは人々の生活に深くかかわるとても大切な作物です。 またコーヒー業界においても、その品質と生産量からコロンビアコーヒーはなくてはならない業界を支える柱の一つと言えるでしょう。 今回はそんな、国内外に多大な影響を与えるコロンビアのコーヒー生産に関してご紹介します。 生産概要 コロンビアにおいてコーヒーは国を支える重要な作物です。 農業関連のGDPの17%がコーヒーによるもので、また農業に従事している就労者の33%がコーヒーに関わる仕事をしています。 コーヒーの国コロンビアの生産概要を見ていきましょう! 生産量 国際コーヒー機関によると、コロンビアの2018年のコーヒー生産量は1420万袋分、重さにすると85万2千トンで、南アメリカでは二番目で、世界ではブラジル、ベトナムに次いで三番目の生産量です。 世界の生産量に占めるコロンビアコーヒーの割合は約8%と、そのブラジルとまではいかなくとも、その影響力は大きいです。 またコロンビアはコーヒーを常飲する人が多いため、生産されたコーヒーの約20%は国内消費に回されています。 生産環境 たくさんの山が連なるコロンビアでは多様な微気候が形成されるため、その味わいはずっしりとしたものから、甘くフルーティーなものまでありバラエティーに富んでいます。 南北に広がるコロンビアでは、一年に二回の収穫期が訪れるというのが強みの一つで、メインの収穫期である9月~12月と、「ミタカ」と呼ばれる第二の収穫期である4月から6月にコーヒーチェリーが収穫されます。 地域によってはメインだけだったり、ミタカだけだったりしますが基本的に年間を通してコーヒーが収穫されているのがコロンビアです。 主な生産地と特徴 コロンビアの生産地域は大きく3つに分けることができます。 とても大きな国であるコロンビアでは生産地域によって環境やコーヒーの味わいに違いがあり、いろいろなコーヒーを楽しむことができるのもコロンビアの魅力です。 北部 標高が低く気温が高い北部では日射時間が他より長めになるため、高低差を利用し影を作ったり、シェードツリーが一緒に植えられたりしていることが多いです。 マグダレナやサンタンデールといった産地が有名で、しっかりとしたコク、ナッツのような香ばしさやチョコレートのような風味が特徴的です。 中部 1年を通して新鮮なコーヒーが収穫できるのが中部です。 有名な産地としては、カルダス、クンディナマルカ、リサラルダなどが挙げられます。 コーヒーは、バランス良い酸味とコクを持ち、フルーティでハーブのような香りをもつ飲みやすいものが多いです。 南部 北部とは真逆で、標高が高く気温が低い土地でコーヒーが栽培されるのが南部です。 ナリーニョ、カウカ、ウィラなどは南部に位置する産地の中でもよくパッケージに名前が載ります。 味わいも北部と対照的なもので、鮮やかな酸味と柑橘系などのフルーティさを感じることができるものです。 ベースコーヒーとコロンビア...
生産地を知ろう!:コロンビア編
南米に位置する日本の約三倍の面積を持ち、アメリカ大陸の発見者からその名を取った国コロンビア。この国においてコーヒーは人々の生活に深くかかわるとても大切な作物です。 またコーヒー業界においても、その品質と生産量からコロンビアコーヒーはなくてはならない業界を支える柱の一つと言えるでしょう。 今回はそんな、国内外に多大な影響を与えるコロンビアのコーヒー生産に関してご紹介します。 生産概要 コロンビアにおいてコーヒーは国を支える重要な作物です。 農業関連のGDPの17%がコーヒーによるもので、また農業に従事している就労者の33%がコーヒーに関わる仕事をしています。 コーヒーの国コロンビアの生産概要を見ていきましょう! 生産量 国際コーヒー機関によると、コロンビアの2018年のコーヒー生産量は1420万袋分、重さにすると85万2千トンで、南アメリカでは二番目で、世界ではブラジル、ベトナムに次いで三番目の生産量です。 世界の生産量に占めるコロンビアコーヒーの割合は約8%と、そのブラジルとまではいかなくとも、その影響力は大きいです。 またコロンビアはコーヒーを常飲する人が多いため、生産されたコーヒーの約20%は国内消費に回されています。 生産環境 たくさんの山が連なるコロンビアでは多様な微気候が形成されるため、その味わいはずっしりとしたものから、甘くフルーティーなものまでありバラエティーに富んでいます。 南北に広がるコロンビアでは、一年に二回の収穫期が訪れるというのが強みの一つで、メインの収穫期である9月~12月と、「ミタカ」と呼ばれる第二の収穫期である4月から6月にコーヒーチェリーが収穫されます。 地域によってはメインだけだったり、ミタカだけだったりしますが基本的に年間を通してコーヒーが収穫されているのがコロンビアです。 主な生産地と特徴 コロンビアの生産地域は大きく3つに分けることができます。 とても大きな国であるコロンビアでは生産地域によって環境やコーヒーの味わいに違いがあり、いろいろなコーヒーを楽しむことができるのもコロンビアの魅力です。 北部 標高が低く気温が高い北部では日射時間が他より長めになるため、高低差を利用し影を作ったり、シェードツリーが一緒に植えられたりしていることが多いです。 マグダレナやサンタンデールといった産地が有名で、しっかりとしたコク、ナッツのような香ばしさやチョコレートのような風味が特徴的です。 中部 1年を通して新鮮なコーヒーが収穫できるのが中部です。 有名な産地としては、カルダス、クンディナマルカ、リサラルダなどが挙げられます。 コーヒーは、バランス良い酸味とコクを持ち、フルーティでハーブのような香りをもつ飲みやすいものが多いです。 南部 北部とは真逆で、標高が高く気温が低い土地でコーヒーが栽培されるのが南部です。 ナリーニョ、カウカ、ウィラなどは南部に位置する産地の中でもよくパッケージに名前が載ります。 味わいも北部と対照的なもので、鮮やかな酸味と柑橘系などのフルーティさを感じることができるものです。 ベースコーヒーとコロンビア...

生産地を知ろう!:ブラジル編
コーヒー界の絶対王者ブラジル。コーヒーと言ったらブラジルをイメージする人も少なくないと思います。 圧倒的な生産量と影響力を持つこの国のコーヒー事情を見ていきましょう! 生産地を知ろうシリーズ第5弾ブラジルです。 生産概要 コーヒー大国ブラジル。 コーヒーを飲んでいるとどこかしらで必ずは関係してくるのがこの国です。 では実際のところ、ブラジルのコーヒー生産はどれほどのものなのか、その概要を見ていきましょう! 生産量 国際コーヒー機関によると、ブラジルの2018年のコーヒー生産量は6250万袋分、重さにすると375万トン。 言うまでもなく、生産量は世界で一位。世界の総生産に占めるブラジルコーヒーの割合は約36%と圧倒的です。1920年頃には世界の生産の80%を占めていたこともあり、ブラジルのコーヒーのその圧倒的な生産量は今も昔も変わりません。 ブルボン、カトゥアイ、ムンド・ノーボやイカトゥといったアラビカ種が生産されている主な品種で生産の8割を占めています。 またロブスタ種も生産されていて、ブラジルでは「コロニン」と呼ばれています。コロニンは西部のロンドニアや南東部のエスピリト・サント州などで生産されています。 この圧倒的な生産量からくる世界への影響力は絶大で、我々が楽しむコーヒーの価格はブラジルによって大きく変わることもあり得ます。 生産環境 ブラジルには30万を超える数の農家・農園が広がっていて、その規模は0.5ヘクタールの小さなものから、1万ヘクタールの大規模なものまで様々です。 ブラジルの一部のコーヒー生産を一言で表すと「質より量」収穫量に重きを置いているという点があります。 多くの大規模農園で「ストリップピッキング」と呼ばれる、コーヒーチェリーを枝からすべてしごき取る収穫方法や、収穫機を使ってコーヒーチェリーを木から振るい落とす方法が収穫時に行われているため、未熟な実が混ざりやすいというのがたまに傷です。 しかし近年ではスペシャリティかどうか関係なく、品質重視を掲げるところも増え始め、ストリップピッキングを行わないよう注意を払ったり、選別を念入りに行うところも少なくありません。 農園同様、精製方法も多様で、ナチュラル、パルプドナチュラル、セミウォッシュド、ウォッシュドの4種が行われています。最も普及しているのがナチュラルで全体の9割近くを占めていると言われています。地域ごとの特徴を見分けにくいブラジルコーヒーにおいて加工法は味わいに関する重要なポイントです。 主な生産地 ブラジルの生産地は主に東部から南部に集中しています。 高品質のアラビカ種と大規模農園によるロブスタ種生産を誇るバイーア州。 先述にもある、ロブスタ種の生産量の大部分を担うエスピリト・サント州。 ナチュラル製法のアラビカ種の多くが生産されているサン・パウロ州。 高品質なブラジルコーヒーは農園まで生産履歴をたどることができる物が多いです。 ぜひ飲んでいるブラジルコーヒーがどの地域で生産されているものか気にしてみてください! 特徴 ブラジルのコーヒーは地域の差を見分けることは難しいですが、セミウォッシュドやナチュラルのコーヒーには控えめの酸味と程よいコクが特徴的です。 またブラジルのスペシャリティーコーヒー生産者は長年、酸味の少なくエスプレッソに最適なコーヒーを作り続けてきました。そのため品質の高いブラジルコーヒーはコクがしっかりとしており、チョコレートやナッツのフレーバーが感じられるものがあります。 ブラジルコーヒーはベースコーヒーにおいても、数々のブレンドを構成する重要な豆です。...
生産地を知ろう!:ブラジル編
コーヒー界の絶対王者ブラジル。コーヒーと言ったらブラジルをイメージする人も少なくないと思います。 圧倒的な生産量と影響力を持つこの国のコーヒー事情を見ていきましょう! 生産地を知ろうシリーズ第5弾ブラジルです。 生産概要 コーヒー大国ブラジル。 コーヒーを飲んでいるとどこかしらで必ずは関係してくるのがこの国です。 では実際のところ、ブラジルのコーヒー生産はどれほどのものなのか、その概要を見ていきましょう! 生産量 国際コーヒー機関によると、ブラジルの2018年のコーヒー生産量は6250万袋分、重さにすると375万トン。 言うまでもなく、生産量は世界で一位。世界の総生産に占めるブラジルコーヒーの割合は約36%と圧倒的です。1920年頃には世界の生産の80%を占めていたこともあり、ブラジルのコーヒーのその圧倒的な生産量は今も昔も変わりません。 ブルボン、カトゥアイ、ムンド・ノーボやイカトゥといったアラビカ種が生産されている主な品種で生産の8割を占めています。 またロブスタ種も生産されていて、ブラジルでは「コロニン」と呼ばれています。コロニンは西部のロンドニアや南東部のエスピリト・サント州などで生産されています。 この圧倒的な生産量からくる世界への影響力は絶大で、我々が楽しむコーヒーの価格はブラジルによって大きく変わることもあり得ます。 生産環境 ブラジルには30万を超える数の農家・農園が広がっていて、その規模は0.5ヘクタールの小さなものから、1万ヘクタールの大規模なものまで様々です。 ブラジルの一部のコーヒー生産を一言で表すと「質より量」収穫量に重きを置いているという点があります。 多くの大規模農園で「ストリップピッキング」と呼ばれる、コーヒーチェリーを枝からすべてしごき取る収穫方法や、収穫機を使ってコーヒーチェリーを木から振るい落とす方法が収穫時に行われているため、未熟な実が混ざりやすいというのがたまに傷です。 しかし近年ではスペシャリティかどうか関係なく、品質重視を掲げるところも増え始め、ストリップピッキングを行わないよう注意を払ったり、選別を念入りに行うところも少なくありません。 農園同様、精製方法も多様で、ナチュラル、パルプドナチュラル、セミウォッシュド、ウォッシュドの4種が行われています。最も普及しているのがナチュラルで全体の9割近くを占めていると言われています。地域ごとの特徴を見分けにくいブラジルコーヒーにおいて加工法は味わいに関する重要なポイントです。 主な生産地 ブラジルの生産地は主に東部から南部に集中しています。 高品質のアラビカ種と大規模農園によるロブスタ種生産を誇るバイーア州。 先述にもある、ロブスタ種の生産量の大部分を担うエスピリト・サント州。 ナチュラル製法のアラビカ種の多くが生産されているサン・パウロ州。 高品質なブラジルコーヒーは農園まで生産履歴をたどることができる物が多いです。 ぜひ飲んでいるブラジルコーヒーがどの地域で生産されているものか気にしてみてください! 特徴 ブラジルのコーヒーは地域の差を見分けることは難しいですが、セミウォッシュドやナチュラルのコーヒーには控えめの酸味と程よいコクが特徴的です。 またブラジルのスペシャリティーコーヒー生産者は長年、酸味の少なくエスプレッソに最適なコーヒーを作り続けてきました。そのため品質の高いブラジルコーヒーはコクがしっかりとしており、チョコレートやナッツのフレーバーが感じられるものがあります。 ブラジルコーヒーはベースコーヒーにおいても、数々のブレンドを構成する重要な豆です。...

Cup of Excellence
前回のコラムに少し出てきた、カップオブエクセレンス(COE)。 では、COEとは一体何なのか? COEのマークがあるコーヒーはどのような物なのか? 今回はもう少し詳しくご紹介したいと思います! カップオブエクセレンスとは? カップオブエクセレンス(COE)とは、簡単に言ってしまえば、年に一度開催されるコーヒーの品評会のことです。しかしただの品評会ではありません、COEはその年の最高中の最高品質のコーヒーを決める、言ってしまえばコーヒーのオリンピックのようなものです。 アメリカのNPO団体、アライアンス・フォー・コーヒー・オブ・エクセレンス(ACE)によって運営されているもので、高品質のコーヒーを見つけ、評価し、格付けするために行われています。 厳しい審査を通った最高級のコーヒーにのみCOEの称号は与えられます。 入賞したコーヒーがインターネットでオークションにかけられるのもCOEの特徴です。 多くのコーヒーバイヤーが最高級のコーヒーを手に入れようとオークションに参加します。 約450gのコーヒーに40米ドル以上、時には100米ドル近くの値が付くことも少なくなく、COE認証を受けるコーヒーがいかに高品質かを物語っています。 カップオブエクセレンスの称号を得るまで COEの品評会は現在、ブラジル、グアテマラ、ニカラグア、エルサルバドル、ホンジュラス、コロンビア、コスタリカ、ルワンダ、ブルンジ、メキシコ、ペルーの11か国で行われています。(以前はボリビアでも行われていましてが現在は撤退しています) 毎年各国で審査が行われ、その国の最高級のコーヒーを決めているのです。 ここではCOEの称号を得るまでにどれほどの厳しい審査を潜り抜けているのかを見ていきましょう。 参加資格 出品者のCOE品評会の参加資格はとてもシンプルです。それは「コーヒー生産者であること」それだけです。 国のすべての農家にたいしてCOEはオープンで、農園の規模の大小、個人や協同組合といった形態関係なく1サンプルを無料で出品することができます。 コーヒーの選定基準 COEに参加することはとても簡単ですが、コーヒーへの評価はとても厳しいものです。 第一次選考として、香りや風味、後味の印象や酸の質、バランスの良さなど様々な項目ごとに評価される採点が行われます。公平性を保つため、採点者にコーヒーの生産農家などの情報は一切与えられない状況で採点されます。 全てのコーヒーの内、100点満点中86点以上を獲得した、コーヒーのみ次のステージに進むことが許されます。 86点という高得点を取れるコーヒーはそう多くありません。またどれか一つでも重大な欠点がある場合すぐに除外されてしまう為、すべての面において素晴らしいコーヒーのみ次に進むことができるのです。 コンペティション COEはコンペティションという形で6ラウンドに分けられ行われます。 まず第一ラウンドとして、国内のプロのカッパー(カッピングをする人)によって採点されます。 時に400以上のコーヒーサンプルが出品される中から、86点以上の最大150のコーヒーサンプルが次のステージに進むことができます。 第二、第三ラウンドでも国内のカッパーによって採点され、第二ラウンド後で90サンプルまで、第三ラウンドで40サンプルまで絞り込みます。 第四ラウンド以降は、国際的に優れたカッパーによって採点されます。 第四ラウンドとして一度、国外のカッパーによってカッピングされ、国内カッパーからの引継ぎを行います。...
Cup of Excellence
前回のコラムに少し出てきた、カップオブエクセレンス(COE)。 では、COEとは一体何なのか? COEのマークがあるコーヒーはどのような物なのか? 今回はもう少し詳しくご紹介したいと思います! カップオブエクセレンスとは? カップオブエクセレンス(COE)とは、簡単に言ってしまえば、年に一度開催されるコーヒーの品評会のことです。しかしただの品評会ではありません、COEはその年の最高中の最高品質のコーヒーを決める、言ってしまえばコーヒーのオリンピックのようなものです。 アメリカのNPO団体、アライアンス・フォー・コーヒー・オブ・エクセレンス(ACE)によって運営されているもので、高品質のコーヒーを見つけ、評価し、格付けするために行われています。 厳しい審査を通った最高級のコーヒーにのみCOEの称号は与えられます。 入賞したコーヒーがインターネットでオークションにかけられるのもCOEの特徴です。 多くのコーヒーバイヤーが最高級のコーヒーを手に入れようとオークションに参加します。 約450gのコーヒーに40米ドル以上、時には100米ドル近くの値が付くことも少なくなく、COE認証を受けるコーヒーがいかに高品質かを物語っています。 カップオブエクセレンスの称号を得るまで COEの品評会は現在、ブラジル、グアテマラ、ニカラグア、エルサルバドル、ホンジュラス、コロンビア、コスタリカ、ルワンダ、ブルンジ、メキシコ、ペルーの11か国で行われています。(以前はボリビアでも行われていましてが現在は撤退しています) 毎年各国で審査が行われ、その国の最高級のコーヒーを決めているのです。 ここではCOEの称号を得るまでにどれほどの厳しい審査を潜り抜けているのかを見ていきましょう。 参加資格 出品者のCOE品評会の参加資格はとてもシンプルです。それは「コーヒー生産者であること」それだけです。 国のすべての農家にたいしてCOEはオープンで、農園の規模の大小、個人や協同組合といった形態関係なく1サンプルを無料で出品することができます。 コーヒーの選定基準 COEに参加することはとても簡単ですが、コーヒーへの評価はとても厳しいものです。 第一次選考として、香りや風味、後味の印象や酸の質、バランスの良さなど様々な項目ごとに評価される採点が行われます。公平性を保つため、採点者にコーヒーの生産農家などの情報は一切与えられない状況で採点されます。 全てのコーヒーの内、100点満点中86点以上を獲得した、コーヒーのみ次のステージに進むことが許されます。 86点という高得点を取れるコーヒーはそう多くありません。またどれか一つでも重大な欠点がある場合すぐに除外されてしまう為、すべての面において素晴らしいコーヒーのみ次に進むことができるのです。 コンペティション COEはコンペティションという形で6ラウンドに分けられ行われます。 まず第一ラウンドとして、国内のプロのカッパー(カッピングをする人)によって採点されます。 時に400以上のコーヒーサンプルが出品される中から、86点以上の最大150のコーヒーサンプルが次のステージに進むことができます。 第二、第三ラウンドでも国内のカッパーによって採点され、第二ラウンド後で90サンプルまで、第三ラウンドで40サンプルまで絞り込みます。 第四ラウンド以降は、国際的に優れたカッパーによって採点されます。 第四ラウンドとして一度、国外のカッパーによってカッピングされ、国内カッパーからの引継ぎを行います。...

生産地を知ろう!:ホンジュラス編
中南米で最大のコーヒー生産国はブラジルだと、コーヒーに詳しくない人でも知っていると思います。 では中米だけに的を絞ったら、一番大きいコーヒー生産国はどこでしょう? それは、日本の約三分の一の面積しかない小さな国、ホンジュラスです。 カリブ海に面するこの美しい国のコーヒーとその生産がどのようなものか、生産地を知ろうシリーズ第4弾、ホンジュラスをご紹介します! 生産概要 中米最大のコーヒー生産国、ホンジュラス。 高い山が多くそびえるこの国では、火山性に富んだ土壌や、標高の高い地での生産といった、高品質なコーヒーが生まれる条件が揃っています。 そんなホンジュラスの生産概要を見ていきましょう! 生産量 国際コーヒー機関のデータによると、ホンジュラスの2018年のコーヒー生産量は745万袋分、重さにすると44万7千トン分です。 これは、中米では第1位、世界では第6位の生産量で、世界の総生産に占める割合は約4%です。 生産されているのは基本的にアラビカ種で、小規模農園によって、日焼けの樹、シェードツリーをコーヒーと一緒に植える、有機栽培が行われています。 生産環境 ホンジュラスでのコーヒー生産量が増えたのは2001年以降で、他国に比べて少し遅れ気味でした。 しかし、ホンジュラス・コーヒー協会の活動による、生産者支援施設の建設、生産者の研修や育成支援を経て今では中米最大の生産国です。 またホンジュラスのコーヒーはトレーサビリティが備わっていることでも注目されていて、どの農家が作ったのかや、どの生産者団体が関与していたかなど、細かな生産履歴を知ることができます。 ホンジュラスには良質なコーヒーを生み出す環境が備わっていますが、一つだけ品質に影響する問題があります。それは降雨量の多さです。 雨によって精製後の豆の乾燥が妨げられ、品質に影響が出てしまうため、この問題解決のために様々な取り組みが行われています。 等級 ホンジュラスのコーヒーの等級はその栽培地の標高に従って評価されます。 栽培地の標高が1200m以上ならば「ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)」と呼ばれ、900m~1200mの場合「ハイ・グロウン(HG)」と呼ばれています。 ちなみに、更にその下の600m~900mの場合は、「セントラル・スタンダード(CS)」と呼ばれています。 主な生産地 11月から4月にかけてあらゆる地域でコーヒーが採れるホンジュラスその中でも注目されている地域をご紹介します。 コパン地域 ホンジュラス西部、グアテマラと隣接する地域で、コパン県とその周辺の4県を含めた地域です。 ココアのような甘みとしっかりとしたコクのあるコーヒーが特徴的。 モンテシージョス コパン地域と隣接している地域で、この地域内のマルカラやラパスといった地区が注目されています。 標高の高い栽培地が多いことでも有名です。...
生産地を知ろう!:ホンジュラス編
中南米で最大のコーヒー生産国はブラジルだと、コーヒーに詳しくない人でも知っていると思います。 では中米だけに的を絞ったら、一番大きいコーヒー生産国はどこでしょう? それは、日本の約三分の一の面積しかない小さな国、ホンジュラスです。 カリブ海に面するこの美しい国のコーヒーとその生産がどのようなものか、生産地を知ろうシリーズ第4弾、ホンジュラスをご紹介します! 生産概要 中米最大のコーヒー生産国、ホンジュラス。 高い山が多くそびえるこの国では、火山性に富んだ土壌や、標高の高い地での生産といった、高品質なコーヒーが生まれる条件が揃っています。 そんなホンジュラスの生産概要を見ていきましょう! 生産量 国際コーヒー機関のデータによると、ホンジュラスの2018年のコーヒー生産量は745万袋分、重さにすると44万7千トン分です。 これは、中米では第1位、世界では第6位の生産量で、世界の総生産に占める割合は約4%です。 生産されているのは基本的にアラビカ種で、小規模農園によって、日焼けの樹、シェードツリーをコーヒーと一緒に植える、有機栽培が行われています。 生産環境 ホンジュラスでのコーヒー生産量が増えたのは2001年以降で、他国に比べて少し遅れ気味でした。 しかし、ホンジュラス・コーヒー協会の活動による、生産者支援施設の建設、生産者の研修や育成支援を経て今では中米最大の生産国です。 またホンジュラスのコーヒーはトレーサビリティが備わっていることでも注目されていて、どの農家が作ったのかや、どの生産者団体が関与していたかなど、細かな生産履歴を知ることができます。 ホンジュラスには良質なコーヒーを生み出す環境が備わっていますが、一つだけ品質に影響する問題があります。それは降雨量の多さです。 雨によって精製後の豆の乾燥が妨げられ、品質に影響が出てしまうため、この問題解決のために様々な取り組みが行われています。 等級 ホンジュラスのコーヒーの等級はその栽培地の標高に従って評価されます。 栽培地の標高が1200m以上ならば「ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)」と呼ばれ、900m~1200mの場合「ハイ・グロウン(HG)」と呼ばれています。 ちなみに、更にその下の600m~900mの場合は、「セントラル・スタンダード(CS)」と呼ばれています。 主な生産地 11月から4月にかけてあらゆる地域でコーヒーが採れるホンジュラスその中でも注目されている地域をご紹介します。 コパン地域 ホンジュラス西部、グアテマラと隣接する地域で、コパン県とその周辺の4県を含めた地域です。 ココアのような甘みとしっかりとしたコクのあるコーヒーが特徴的。 モンテシージョス コパン地域と隣接している地域で、この地域内のマルカラやラパスといった地区が注目されています。 標高の高い栽培地が多いことでも有名です。...

生産地を知ろう!:インドネシア編
生産地を知ろうシリーズ、これまではアフリカの生産国を紹介してきましたが、ここで一度グッと日本のご近所に話を移したいと思います! コーヒーと聞くと、ラテンアメリカやアフリカのイメージを持つ人も多いかもしれませんが、アジアの生産国も負けてはいません。 他の地域にはない独特な味わいを感じることができるアジア産のコーヒーは多くの人を虜にしています。 今回は、アジアのコーヒー生産国として、世界最多の島数を誇るインドネシアについてご紹介します! 生産概要 たくさんの島が集まるインドネシア。 この国では病気や災害によってアラビカ種のコーヒーが全滅してしまったという歴史から、病気に強いロブスタ種が多く栽培されています。 それでもなお、インドネシア産のアラビカ種はマンデリンコーヒーとして知られ、多くの人々に愛飲されています。 アジア有数の生産国インドネシアの生産概要を見ていきましょう! 生産量 今回も国際コーヒー機関(ICO)のデータを参考に、2018年のインドネシア全体のコーヒー生産量は1020万袋分、重さにすると61万2千トン。 アジアではベトナムに次ぐ第2位で、世界では第4位の生産量を誇ります。 また世界の生産量から見ると、約6%がインドネシアのコーヒーということになります。 ただ、インドネシアでは基本ロブスタ種が多く栽培されているため、品種別に考えるとまた少し変わってきます。 スマトラ式加工法 インドネシアでは精製加工の際に、ギリン バザーと呼ばれるスマトラ式の加工法を用いています。 雨が多いため乾燥に時間がかからないようにするため、また水が貴重な資源であるというインドネシアだからこそ生まれた加工法で、工程はパルプドナチュラルに近いものがあります。 果肉除去の後、ミューシレージが残った状態で一時乾燥。十分に乾ききる前に脱穀し、その後、最終乾燥を行う方法です。 生豆は独特な深緑色に仕上がるのが特徴です。 主な生産地 1万4千以上の島の集合であるインドネシアでは島ごとで品種など少々異なる点があるので、インドネシアの主要な生産地域の、スマトラ島、スラウェシ島にフォーカスを当てて見ていきましょう。 スマトラ島 インドネシアの生産量の70%以上を占めていて、その多くはロブスタ種。 アチェ州やリントンが有名で、コーヒー関係の話題によく出る、「マンデリン」はスマトラ島北部で栽培されているアラビカ種を指す言葉です。 スマトラ島のコーヒーは、重みのある独特な舌触りが特徴で、スギやスパイスといった風味が魅力です。 栽培品種の割合は、ロブスタ種が約7割で、ティピカやブルボンといったアラビカ種が約3割で、収穫期は10月~3月です。 スラウェシ島 生産量に占める割合は10%未満ではありますが、アラビカ種の栽培量が最も多いのが、スラウェシ島で収穫期は7月~9月です。 栽培品種の割合は、ロブスタ種が約1割、アラビカ種が約9割と他の島々とは真逆。 有名な生産地はトラジャやカロシと言う地域で、インドネシア産のコーヒーのパッケージにもよく使われます。...
生産地を知ろう!:インドネシア編
生産地を知ろうシリーズ、これまではアフリカの生産国を紹介してきましたが、ここで一度グッと日本のご近所に話を移したいと思います! コーヒーと聞くと、ラテンアメリカやアフリカのイメージを持つ人も多いかもしれませんが、アジアの生産国も負けてはいません。 他の地域にはない独特な味わいを感じることができるアジア産のコーヒーは多くの人を虜にしています。 今回は、アジアのコーヒー生産国として、世界最多の島数を誇るインドネシアについてご紹介します! 生産概要 たくさんの島が集まるインドネシア。 この国では病気や災害によってアラビカ種のコーヒーが全滅してしまったという歴史から、病気に強いロブスタ種が多く栽培されています。 それでもなお、インドネシア産のアラビカ種はマンデリンコーヒーとして知られ、多くの人々に愛飲されています。 アジア有数の生産国インドネシアの生産概要を見ていきましょう! 生産量 今回も国際コーヒー機関(ICO)のデータを参考に、2018年のインドネシア全体のコーヒー生産量は1020万袋分、重さにすると61万2千トン。 アジアではベトナムに次ぐ第2位で、世界では第4位の生産量を誇ります。 また世界の生産量から見ると、約6%がインドネシアのコーヒーということになります。 ただ、インドネシアでは基本ロブスタ種が多く栽培されているため、品種別に考えるとまた少し変わってきます。 スマトラ式加工法 インドネシアでは精製加工の際に、ギリン バザーと呼ばれるスマトラ式の加工法を用いています。 雨が多いため乾燥に時間がかからないようにするため、また水が貴重な資源であるというインドネシアだからこそ生まれた加工法で、工程はパルプドナチュラルに近いものがあります。 果肉除去の後、ミューシレージが残った状態で一時乾燥。十分に乾ききる前に脱穀し、その後、最終乾燥を行う方法です。 生豆は独特な深緑色に仕上がるのが特徴です。 主な生産地 1万4千以上の島の集合であるインドネシアでは島ごとで品種など少々異なる点があるので、インドネシアの主要な生産地域の、スマトラ島、スラウェシ島にフォーカスを当てて見ていきましょう。 スマトラ島 インドネシアの生産量の70%以上を占めていて、その多くはロブスタ種。 アチェ州やリントンが有名で、コーヒー関係の話題によく出る、「マンデリン」はスマトラ島北部で栽培されているアラビカ種を指す言葉です。 スマトラ島のコーヒーは、重みのある独特な舌触りが特徴で、スギやスパイスといった風味が魅力です。 栽培品種の割合は、ロブスタ種が約7割で、ティピカやブルボンといったアラビカ種が約3割で、収穫期は10月~3月です。 スラウェシ島 生産量に占める割合は10%未満ではありますが、アラビカ種の栽培量が最も多いのが、スラウェシ島で収穫期は7月~9月です。 栽培品種の割合は、ロブスタ種が約1割、アラビカ種が約9割と他の島々とは真逆。 有名な生産地はトラジャやカロシと言う地域で、インドネシア産のコーヒーのパッケージにもよく使われます。...