
まーちんのコーヒーと映画:ベイビー・ドライバーから見るアメリカのコーヒー風景
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小さい頃はフォースの存在を信じてたベースコーヒースタッフのまーちんです。
映画に出てくるコーヒーに注目するコラムの第2弾!
前回は邦画でしたが、今回は洋画、しかも割と最近公開の『ベイビー・ドライバー』に出てくるコーヒーに注目したいと思います。
カーアクションやBGMが印象的な映画ですが、この映画においてコーヒーがどう登場するのか...
ということで、「まーちんのコーヒーと映画」シリーズ第2弾は、2017年公開の『ベイビー・ドライバー』についてです!
ちなみに第1弾の『かもめ食堂』に関してのコラムはこちら→かもめ食堂の美味しい淹れ方の秘密
そんな『ベイビー・ドライバー』のあらすじは...
天才的なドライブテクを持ち、犯罪組織の“逃がし屋”として活躍する若きドライバー、アンセル・エルゴート演じる「ベイビー」は、子供のころの事故の後遺症で耳鳴りが激しく、普段から音楽を聴きその耳鳴りをかき消し生活している。
ある日ダイナーのウェイトレス、デボラと運命的に出会った彼は犯罪現場から足を洗うことを決意する。
しかし彼の才能を惜しむ組織のボスの「ドク」に脅され、無謀な強盗に手を貸すことになり、彼の人生は脅かされ始める...。
...といったもの。
激しいカーアクション映像と音楽とがマッチするこの映画では、シアトル系カフェやアメリカンダイナーといったアメリカンなコーヒー文化が登場します。
また、デボラの働くダイナーのシーンでは、ウェイトレスがコーヒーがたっぷり入ったサーバーを持ち、おかわりがいる人には注ぎ足し、提供する形態。
サードウェーブの台頭で、現在ではアメリカでも、コーヒーを一杯ずつ丁寧に淹れてて提供するお店が増えているようですが、昔ながらのこれらの形態のお店もまだまだ少なくなく、そこでアメリカの人々が、コーヒーを楽しむ一場面を見ることができます。
また、コーヒーは作中において空気感を表現する一つのアイテムにもなっていました。
一仕事終わりコーヒーがテーブルに置かれ、リラックスした雰囲気が生まれたり、ヘマをしたメンバーに制裁が加えられたことを一つ残ったコーヒーカップが鑑賞者に察しさせたり、手が震えてしまいあふれるほどに注がれるコーヒーにデボラの恐怖感が表れていたり…
所々で緊張と弛緩を演出している一つの要素がコーヒーであったと感じます。
現在のコーヒーの産地や品質にフォーカスを当てた「サードウェーブ」と呼ばれる流行の一つ前、「セカンドウェーブ」と呼ばれる流行の始まりはシアトル系コーヒー店の登場から…
シアトル系コーヒーの歴史はまだ浅く、大きく広がっていったのは1970年以降、今までのコーヒーとは違った味や楽しみ方、気軽にテイクアウトできる手軽さから多くの人々が魅了され、現在ではあらゆるところでシアトル系コーヒー店を目にすることができるます。
それはアメリカに留まらず、世界中にシアトル系コーヒー店が点在し、毎日たくさんの人がコーヒーを楽しんでいます。
『ベイビー・ドライバー』のあらすじ
エドガー・ライト監督の『ベイビー・ドライバー』(原題:Baby Driver)は2017年公開のアクション映画です。
『ベイビー・ドライバー』でのコーヒー
『ベイビー・ドライバー』においてコーヒーが出てくるのは、一団が強盗の一仕事を終えて一息つくシーンと、ヒロインのデボラが働いているダイナーでのシーンでです。 これらのシーンでは、世界有数のコーヒー消費国アメリカの大衆的なコーヒー文化を観ることができます。 激しいカーチェースから始ますオープニングが終わると、始まるのは主人公ベイビーが音楽にノリながらメンバーの分のコーヒーを買いに行くシーン。 買いに行く先はシアトル系コーヒー店で、注文中の店内にはパソコンを開いて作業をしている人や、談笑する人たちなど、日本でも見られる風景が広がっています。

『ベイビー・ドライバー』から見るアメリカのコーヒー風景
作中ではシアトル系コーヒーとアメリカンダイナーの2つのお店が見られますが、それらは一体どのような物なのか?どのように広まっていったのか? 2つのお店の形態に関して簡単にご説明します!シアトル系コーヒーとは?
ベイビーがコーヒーを買いに行くお店はコーヒーやエスプレッソドリンクを楽しむことができるシアトル系コーヒー店でした。 そもそも、シアトル系コーヒーとは、アメリカの西海岸、ワシントン州シアトルを中心に発展したコーヒーのことです。 シロップなどに味が負けないよう深煎りのコーヒーを使い、エスプレッソをアレンジしたドリンクを総称してシアトル系コーヒーと言います。