
コーヒーの向こう側
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普段何気なく飲んでいるコーヒー。では、みなさんはコーヒーがどのようにできているか知っていますか?
今回はコーヒーとはいったい何なのか、そしてどのようにできているのかについて紹介したいと思います。そもそもコーヒーとは?
「コーヒー」と聞いてどのようなイメージを浮かべますか?おそらく、液体の物かこのような形の物でしょう…

コーヒーができる条件
「コーヒーは日本で栽培されていないのか?」という疑問を持ったことはありませんか? 「日本ではほとんど栽培できない」というのがその答えです。なぜならコーヒーを栽培するためには様々な要因が重要となるからです。 その要因とは主に三つ...気温
日照
降雨量
コーヒーは南北緯25度内、俗にいうコーヒベルトにある熱帯地域にて主に栽培されます。 このコーヒーベルト内で栽培されているのはこれらの要因を満たす地域だからです。気温
コーヒーノキの栽培には22℃程度が適しています。 この気温が難しいところで、気温が高すぎると早熟、収穫過多、樹の衰えや病気につながり、気温が低すぎると生育の遅れ、収穫量の低下につながってしまいます。 また一定の寒暖差がないと実のしまりが悪くなり風味の低下につながってしまいます。そのために気温が高すぎず低すぎず、一日を通して一定の寒暖差のある標高1000m~2000mが適しています。 中南米ではコーヒーの品質基準に標高を用いており、高ければ高いほど高品質とされている地域もあります。日照
コーヒーには一定の日照量が必要です。 しかし直射日光に弱いため、直射日光が当たらないよう山の東側の傾斜によく植えられます。その他の場所では、日よけのための「シェードツリー」と呼ばれる樹高の高い樹をコーヒーと一緒に植えることが多いです、ただし午後に雲が発生しやすい一部の地域ではシェードツリーを必要としない例もあります。
降雨量
コーヒーの栽培には年間1200~1600㎜の降水量が必要とされ、コーヒー豆が肥大化する時期に雨が十分に降らないと、収穫の低下につながってしまいます。 基本的にコーヒー生産地の熱帯の国々には乾季と雨季があり、雨季の始まりに降る雨、ブロッサムシャワーの刺激により、コーヒーノキはジャスミンを思わせる香りを放つ花を咲かせ、その後実がなります。
コーヒーができるまで
コーヒーベルト内の国は基本的に、雨季と乾季の二つの季節があり、雨季には実を成長させる「準備期」、乾季は実を収穫し加工する「収穫期」です。準備期に行うこと
雨季の間、コーヒーを病気や害虫から守るために生産者の人々は気を抜けません。 そのために行われるのが薬の散布で、背中にタンクを担いだり、ホースを伸ばして水に溶かした薬をタンクでくみ上げ散布します。 現在では、樹にも豆の品質にも悪影響を与えない薬が用いられていることが多いです。

収穫期に行うこと
実が熟し乾季になるといよいよ収穫です! 収穫方法として「機械収穫」と「手摘み収穫」とがあり、ブラジルなどの一部の地域では機械を使った収穫が行われるますが、樹を傷つけてしまったり、傾斜にある農園には向かないといった理由から、ほとんどの国では、作業員による手摘み収穫が主流です。 手摘み収穫はその名の通り、作業者が目で熟した実を判断し、手で一つ一つ収穫していく方法で、熟した良質な実を収穫できるため確実に高品質のコーヒー豆を作り出すことができますが、樹々一本ずつ、実一つずつ手作業で収穫するため大変な時間がかかってしまいます。 そのため収穫の時期になるとたくさんの人が集められ、収穫量に応じて賃金が支払われます。 収穫も、重いカゴや、強い日差しなど手入れの時同様に大変な作業です。