【カフェの経営】シリーズ
4店舗のカフェ経営で日々感じていることや、これからカフェをオープンした人に向けたカフェの運営の裏側について発信しています。
カフェのオープンは簡単
カフェはとっても参入障壁が低く、自分の好きなことを始められる、個人事業、個人ビジネスです。
極端なことを言うと、お金があれば開業は誰でもできます。
開業場所を見つけて、営業許可を取って、機材・資材を購入して、ドリンクや料理のレシピを決めて、とやることは盛りだくさんではありますが、コーヒーにも料理にも資格は特に必要ありません。店舗として飲食店営業許可さえ取得していれば、とりあえずOPENまではできます。
↑でもここの準備期間が何とも楽しい期間でもあるので、何度経験しても店舗OPENはワクワクしますよ('ω')
何が好きで、誰に届けたいのか、誰のためになるのか
ここ最近よく私自身考えるのが、カフェの存在意義について。
あってもなくても、困らないかも知れないカフェの存在、みなさんはどう感じていますか?
歴史を遡ると、カフェ(喫茶店)が日本に初めてできたのは、可否茶館(こーひーさかん)(1888年設立)といわれています。
100年以上の歴史(世界に広げると約300年)をもつ、カフェの歴史から見ると、やはり珈琲を飲みながら、誰かとの交流をする場所は必要ということなのだと思います。
珈琲や食事を楽しみながら誰かと話し交流する場所、そこにいると知らない人でも繋がっていく場所、情報交換の場所、それが本来のカフェの在り方なのだと思います。
最近はコーヒースタンド、というカテゴリーのカフェも増えてきました。さくっとコーヒーを飲みながら、情報交換したりする場所という位置付けであれば最高(ほとんどのスタンドはそうです)なのですが、コーヒースタンド=コーヒーをテイクアウトする場所、という位置付けになってしまっていることもあるので、続けるという観点からすると、テイクアウトのみでその場で人が集えないスタイルは失敗です。
人が集う場所であることを前提として、どんな人に集ってほしいのか、がお店のコンセプトになります。
このコンセプトは、オーナー自身の趣味嗜好を全面に出しているところで、押しつけがましくない店舗が続いている印象です。
開業相談では必ず、このコンセプトについてヒアリングさせて頂くのですが、意外にここが定まっていない人が多いこと多いこと。このコンセプトは長く続くカフェを作るのに、一番重要なポイントですので、必ずコンセプトは明確にしておきましょう。
オープンしてからの苦労
オープンして数カ月はお友達や関係各所の方がご来店して頂けるので、基本的にオープン景気と呼ばれる状態が続くことが多いです。(私は、ほぼそんな期間なく、最初から売上は低迷してましたが。。。)
一通りの知り合い関係のご来店が終わってからが、長い旅路の始まりです。
始めたての時期は、人を雇っていないことの方が多いので、ほぼ朝から営業終了までオーナー自身が店頭に立つことになると思います(いや、それを好んでOPENする人が多いので当たり前だとは思いますが)
体力的にはけっこう削られると思います。私はハンドドリップし過ぎて最初の1年で体が歪みました(ケトルを持つ手の肩が上にいってました)
営業中、もしくは営業が終わってからバックオフィス業務。年数が経過していくごとに、バックオフィス業務も売上に比例して確実に多くなります。
メニューの考案、試食、レシピの決定、レジの変更、プライスカードの変更もバックオフィス業務とは別で平行して行っていきます。
スタッフを雇い始めたら、関連する書類作成や労務管理、給与振り込みまで全て行う必要がります。
最近は、シフト管理から労務管理まで、クラウドで簡単に管理できるようになりましたが、もちろん月額費用が必要です。
売上が上がれば、仕入と人件費が増え、バックオフィス業務が増える。そして正直、なかなか思っていたより利益が出ない、がカフェオーナーの本音だと思います。
だからこそ
何のために自分はカフェをやっているのか、が明確でない限り、金銭的な部分で納得できず(労働に対する成果)に撤退する方は多いです(倒産以外であれなほぼ原因はこれだと思います)
お金じゃないんです、と言って始めた方も見えましたが、数年後に体調を理由に廃業していました。
もちろん、お金じゃないという志はとても尊いことだとは思いますが、それを実現するためにしっかりと資金計画と毎月のキャッシュフローを把握して計画通りに実行できるようになることが、理想ですね。